たったひとつの愛を君に
しかし私だけでは決められない。
母と相談しなければ。
それにどんな学校かも分からない。
「いい案をありがとうございます、帰って1度考えてみます。」
そう言うと担任は嬉しそうに笑った。
「また分からないことがあればいつでも聞けよ。」
そう言ってまた私の頭を撫でた。
「そうそう、蜜に会いたいって奴がいるけどいいか?」
ふと思い出したように言う担任。
誰だろう?
そう思いながら頷くと、担任が
「入っていいぞ!」
と外に呼びかけると同時に教室のドアが開く音がした。