たったひとつの愛を君に



私はひたすら体を洗った。

ゴシゴシと擦りすぎて皮膚は真っ赤だ。

でもそんなことは関係ない。

誰とも分からない男の唾液や体液が

私の中からなくなるように

ひたすら擦り続けた。

洗いながら私はひたすら泣き続けた。


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