星空を見上げて

慣れないパーティに疲れた私は少し席を外したくて
トイレに行ってくると言って圭介さんから離れた

トイレから出て会場に戻ろうとすると「葵さん」と呼びとめられた
振り変えると1人の女性が私を睨みつけていた
この人はたしか京橋不動産令嬢の麻理香さんだ

「あの何か?」と声をかけると上から下まで舐めるように見られフンと言われた

「何でアナタなのよ、私はねずっと前から圭介さんだけを見てきた
彼と結婚するために今まで頑張ってきたのよ
それを横から掻っ攫うなんて酷いじゃない?」

「掻っ攫うなんてそんな言い方」

「実際そうでしょ?こっちは何度も見合いの申し入れをしてたのよ
そのたびに断られてそれでも諦めきれずに彼の元へ行っていた
そうしたらいつの間にか婚約して結婚までしたと言われた
その時の私の気持ちアナタには分らないでしょうね
私には彼だけだったのに・・アナタのせいよ」

「それは葵ちゃんの所為ではないでしょう
どうせならその気持ちとやらを圭介に言ったら?
まぁ言える勇気なんてないでしょうけど」

振り向くと絵里さんが腕を組んで睨みをきかせて彼女を見ていた
彼女はかっと顔を赤くして絵里さんを見た

「アナタが妹なんて冗談じゃないわ
もし結婚なんてことになったら私は反対する」

「っつ!」麻理香さんはぐっと唇をかみしめていた


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