年下彼氏と甘い恋

顔を歪めた私に陽太は言った。




「俺さ、いつかは里佳子が俺になびいてくれると思っていた。

俺が女の子と遊んだのも、実は里佳子が振り向くかな、なんて思ったからなんだ。

だけど里佳子って頑固だね、全然こっち向かないや。

だから俺は、強行手段に出るんだよ？」



「強行手段？」



「うん、強行手段。

俺はこれから、無理矢理にでも里佳子に好きになってもらうんだから」




その自信はどこから来るのだろう。

きっと、モテ男陽太だから言えるのだろう。

陽太はそんなことを言うけど、私には陽太を好きになるなんて想像出来ない。

好きではないのに、流されて付き合うことになってしまった。

我ながら驚きだ、生まれて初めての彼氏が、可愛い弟陽太だなんて。