年下彼氏と甘い恋
濡れることなんて気にせず、川に入っていく。
川は意外と深く、あっという間に腰の辺りまで水に浸かる。
そして何と言っても冷たくて、感覚がすぐに麻痺してしまった。
そんな中、もはや自分のものとも思えないほど冷えた手で、懸命に川底を探す。
どうか……
どうか、見つかってください。
だって私……陽太と結婚したいから!!
「里佳子、何してるの!?」
陽太も容赦なく川に入り、私に近付き……私の身体を抱きしめる。
その身体を振り払い、無我夢中で指輪を探した。
私は馬鹿だ。
真実を確認する前に勝手に嫉妬に狂って、そして陽太を傷つけた。
それも、最悪な方法で。