コガレル ~恋する遺伝子~
ソファに背中がついて、押し倒されたことに気づいた。
圭さんは床に降りると片膝をついた。
唇に触れるだけのキスをされたその直後、私の身体が高く浮いた。
お姫さま抱っこされて、私は圭さんの首にしがみついた。
「圭さん、」
記憶が…蘇った。
「夢と同じです」
「夢?」
「初めてあのお屋敷を訪ねた日。
夢でもこうやって浮かびました。」
圭さんは一瞬目を丸くした後、フッて微笑んだ。
「あの時、すごく幸せだったんです。
ずっとそうしてたかったから、ギュッってしました」
「そう」
…あの日倒れた私を運んでくれたのって…
記憶を辿るように、圭さんの首元へそっと頬を埋めた。