コガレル ~恋する遺伝子~

 簡易スタジオの設置を待ってる間に、夢がテイクアウトのコーヒーを今日も買ってきた。

「なんで?いつもはインスタントなのに、経費無駄使いすんな」

 向こうで夢がカメラマンに手渡すと、そんなことを言われてた。

「編集長のポケットマネーだからご心配なく。インスタントが良いなら、返してよ」

「もう口つけちゃった」

 いつもの光景なんだろう。
 誰も突っ込もうともせず、俺にもコーヒーが手渡された。

「じゃ、圭さん始めましょう」

 弥生が呼びに来て撮影は開始された。

 撮影中もカメラマンと弥生は息の合った仕事をした。
 いつも組んでやってるんだろう。
 アイコンタクトも時々交えながら、ちょこまかとアシストしてた。

< 308 / 343 >

この作品をシェア

pagetop