コガレル ~恋する遺伝子~

 それでも終わりは来る。
 まだ慣れない身体を、さらに慣れてるはずのない体勢に抱き起こした。
 俺の胡座の上に座る弥生と目の高さが同じになる。

 一瞬、繋がりだけが全てになった。
 お互いの手は添えられてるだけで。

 溶かされる…

「…いやぁ…」

 たぶん無意識の言葉。
 耳からの掠れた刺激にトドメを刺された。

 いや、刺したのか…
 逃げる腰を後ろから、片手の平で押さえつけた。
 反対の手は爪先までピンと伸びた脚を撫でた後、背中に回した。

 前には密着する俺がいて、後ろに倒れることは許されない。
 弥生に絶え間なく訪れる波が来てるのは分かってる。

 耐えて…今、終わる…

「愛してる」

 本当は、そんな言葉じゃ足りない。
 だから不足分は俺の身体で。

 とか言ったら、また睨まれそうだ。
 自分では行方を決めかねてる弥生の背中をそっとシーツに戻した。
 やっと自由を手に入れた弥生は、まもなく眠りに落ちた。

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