極上スイートオフィス 御曹司の独占愛


「朝比奈さんっ!? 何やってるんですか!」

「何って、手伝いに来るって言わなかった?」

「言ってましたけど統括にそんなこと頼めませんとも言いましたよ!」


真後ろには朝比奈さんが立っていて、本気で手伝うつもりらしくスーツの上着を脱ぎ始めたものだから、私は慌てて彼を制止た。


「ほんとに、大丈夫ですって。っていうか、なんで私が今日手伝いに来るって……」


知ってるんですか、と聞きかけて、すぐに悟って苦虫を噛み潰す。
今日は休みだけれど私が手伝いに来ることは店長のカナちゃんには当然知らせてあった。


丸め込まれたわけじゃない、とは言ってたけれど……これでは似たようなものではないか。


朝比奈さんがぽいっとスーツの上着を積まれた段ボールの上に放って、ネクタイの結び目を握るとほんの少しだけ緩めた。
そういう、無条件に色っぽく見える仕草をするのやめて欲しい。


「へえ、可愛いね」


私の手元を覗き込む彼に合わせて、私も視線を下向けた。


「セール品だから資材あまり使えないし。カラフルな個包装なので透明の袋に入れて、リボンだけひとつひとつかけようと思って」

「良かった、僕包装紙で包むの苦手なんだよね」

「リボンかけも苦手じゃないですか」


私の隣に立って、お菓子が詰まった袋とリボンを手に取った。
本気で手伝うつもりらしい、と私もリボン結びを再開したのだが、つい目が彼の手元にちらちらと向かった。


不器用な指の動きが、とても懐かしかった。

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