極上スイートオフィス 御曹司の独占愛

「朝比奈さんはああ言ったけど、私は倉野さんが努力してきたことに誇りを持つのは当たり前だと思います。ただ……」


そこで一旦、言葉に詰まる。
なんて言うのが、私が漠然と思うことが一番伝わりやすいだろうかと、言葉を探していた。


「ただ、何？」


そこでやっと、彼女が私を見た。


「倉野さんの価値観を突きつけられて、私が彼にとって不要な人間のように言われたことは今考えても腹が立ちます。人が人に求めるものって、それぞれ違うと思います。努力してきた倉野さんを認める人はたくさんいるじゃないですか。学力じゃなく外見じゃなく、自分の努力に自信を持ってる倉野さんに惹かれる人だってきっといる……んじゃ……ない、かと」


言いながら、段々と自分が物凄く偉そうなことを言っている気がして、汗が噴き出してきた。