極上スイートオフィス 御曹司の独占愛

え……どうして?


なんで?


考えがまとまらないうちに、車が動き出す。
朝比奈さんがどんな顔をしていたのか、見る余裕もなかった。


どうして、倉野さんが朝比奈さんの車に乗るの?


仕事?
どんな?


仕事が遅くなるとわかっているときは、朝比奈さんはよく私だけを先に帰してくれた。
私を気遣ってくれているみたいだったけど、そんな時でもずっとサブをしていればその日朝比奈さんに何の仕事が残ってるか推測は出来る。


今日は?
わからない、なんの仕事が残っていたっけ、上手く思い出せない。


私に話しかけてくる声が聞こえるけれど、少しも耳に入らなかった。


大丈夫、朝比奈さんに限って、変なことはないよ。
そう思い落ち着いて食事を続けようとしても、手が上手く動かない。


ようよう口に運んでも、何も味がしない。


だって。


たとえ残った仕事がどんなのだって……専務の秘書と関わるような仕事はない。


「吉住!」


がし、と肩を強く掴まれて視界が揺れて、やっとそこに伊崎がいたことを思い出した。


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