HEROに花束を(完)
流れ的に二人で歩くことになり、わたしは戸惑いながらも美菜ちゃんの隣に並んだ。
美菜ちゃんは赤い生地にマリの刺繍が入っている、とても綺麗な浴衣を着ていた。
髪はカールしていて、二つのふんわりとしたお団子にまとめている。
そのお団子に添えられたかんざしがまた大人っぽくて、普段は可愛らしい美菜ちゃんの女性の色気を醸し出していた。
「この前は、その、蓮がごめんなさい。」
美菜ちゃんは申し訳なさそうに言った。
「全然いいよ。」
そういえばそこで会話は途切れる。
美菜ちゃんはすごく良い子だ。
自分がしたことではないことを謝ってくれたし、いつだって美菜ちゃんはすごく心が優しい女の子だった。
小学生の頃も、いつもわたしは美菜ちゃんに助けられていた。
だからあの日、桜の木々の中のあの光景を見なければ、きっとわたし達は今でも大親友だっただろう。