HEROに花束を(完)

「悠は、網膜色素変性症っていう病気なの。」


これは夢なのだろうか。


悠が病気なんて…っそんなの、おかしいよっ。


「悠はあんなにも元気だったじゃんっ!たくさん笑って、笑って…っ。」


頰がぐしゃぐしゃに濡れてもそれでも涙は止まらない。


「悠はその中でもっ…今は夜盲症っていう段階なのっ。」


美菜ちゃんの声が震える。


「暗いところで働く細胞に異変が起こって、だんだんと細胞が死んでいくから、網膜が萎縮してっ、…っ光を感じられなくなって、暗いところではものが見えにくくなるっ…。」


息が吸えなくて膝から崩れ落ちる。


「だからっ、悠はいつも懐中電灯を持っているっ…だからっ、危なくて夜は出かけられないっ。それに…っこの病状は進行していってるっ…。」

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