桜樺 -ouka-


祐と待ち合わせした時間、私は屯所を出ようとすると原田さんに止められた。





「あれ、瞳。こんな時間にどうした?」





『友達と会う約束をしていて』





「友達?誰だそいつ?」





『祐って子です』





「……ゆ、ゆう??」





原田さんは、額に変な汗を浮かべながら言った。




「お、女だよ…な?」





『え、男ですけど』





「は!!おい、否定しろよ」





『では、行ってきます』





「おーーーーーーい!!!」





面倒なことになりそうだったから猛ダッシュで逃げた。





「たたたた……大変だああああ」


< 115 / 230 >

この作品をシェア

pagetop