桜樺 -ouka-
祐と待ち合わせした時間、私は屯所を出ようとすると原田さんに止められた。
「あれ、瞳。こんな時間にどうした?」
『友達と会う約束をしていて』
「友達?誰だそいつ?」
『祐って子です』
「……ゆ、ゆう??」
原田さんは、額に変な汗を浮かべながら言った。
「お、女だよ…な?」
『え、男ですけど』
「は!!おい、否定しろよ」
『では、行ってきます』
「おーーーーーーい!!!」
面倒なことになりそうだったから猛ダッシュで逃げた。
「たたたた……大変だああああ」