桜樺 -ouka-
8:00くらいになるとみんなは外に出て、出発する準備をしていた。
『皆さん、どうか気をつけて』
「「あぁ!」」
「見送りありがとな」
「行ってきます!」
私は流れそうになる涙をぐっと堪え、密かに準備を始めた。
私はあらかじめ用意しておいた黒い服を着ると、刀を持って屯所を出ようとした。
「鈴木さん……」
『山南さん……』
「やはり、行くのですね」
『はい』
「そうでしょうと思っていました。……ご無事で」
『!! ありがとうございます。それでは、行ってきます』