腹黒王太子の華麗なる策略
俺はラルフに声をかけ、ベッドの近くにある椅子に腰かけた。
こいつがノックもせずに入ってくるなんて、よほど大変なことがあったらしい。
「落ち着いてなんかいられないですよ。先程、隣国のエッジウェア王国の使者が来て、この書状を持ってきました」
ラルフは手に持っていた筒状の紙を俺に手渡す。
「エッジウェアねえ」
そう呟きながら、書状を広げて目を通した。
そこに書かれていた内容は、和平のために俺とエッジウェア王国の第一王女の婚姻を結び、インヴァネスでの結婚式のために王女はエッジウェアを出立したというもの。
「これは、初耳だな」
口の端を上げ、そんな感想を口にする。
俺が結婚に同意した記憶はない。
俺の意志を無視して、他国と和平を結ぶなんて勝手な真似をする人間は、俺が知っている限りこの世にひとりだけ。
こいつがノックもせずに入ってくるなんて、よほど大変なことがあったらしい。
「落ち着いてなんかいられないですよ。先程、隣国のエッジウェア王国の使者が来て、この書状を持ってきました」
ラルフは手に持っていた筒状の紙を俺に手渡す。
「エッジウェアねえ」
そう呟きながら、書状を広げて目を通した。
そこに書かれていた内容は、和平のために俺とエッジウェア王国の第一王女の婚姻を結び、インヴァネスでの結婚式のために王女はエッジウェアを出立したというもの。
「これは、初耳だな」
口の端を上げ、そんな感想を口にする。
俺が結婚に同意した記憶はない。
俺の意志を無視して、他国と和平を結ぶなんて勝手な真似をする人間は、俺が知っている限りこの世にひとりだけ。