腹黒王太子の華麗なる策略
それは、俺の義母であるフィオナ前皇后。

俺の父には三人の妃がいた。

俺の母が第一王妃で、弟のディオンの母親が第二王妃。
そして、第三王妃がフィオナだった。

フィオナは魔女で、子供はいない。

父がフィオナと結婚したのは、彼女の魔力でインヴァネスを治めようとしたからだ。

俺とディオンの母親が相次いで亡くなると、フィオナは皇后になった。

だが、フィオナは皇后の地位だけでは満足出来ず、三年前にインヴァネスの国王である父を毒殺した。

その時、俺はフィオナと戦って彼女から魔力を奪ったが、用意周到なあの女は混乱に乗じて国外に逃げたのだ。

国王が亡くなったことは一部の人間を除いては伏せてあり、病気で臥せっていることにしてある。

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