ミンジュンが私を溺愛すぎる件
「まずは、今から私が話す事は、真実であって嘘じゃないから。
そして、ちょっと驚くかもしれないけど、とりあえず、最後まで私の話を聞いてほしい。
特に、美沙おばちゃん、驚き過ぎて心臓が止まらないように気をつけてね」
笑い上戸の美沙おばちゃんは、訳も分からずケラケラ笑っている。
お父さんも藤井さんも一緒に笑っているのに、詠美と年が近い鎌田君だけは神妙な顔で詠美を見ていた。
詠美はそんな鎌田君は無視して、また小さく深呼吸をする。
「実は、今、私がお世話しているクライアントは…
実は… あの…」
あ~言うのが怖いよ~~
「何? 誰なの?」
美沙おばちゃんはコーヒーをすすりながら詠美を急かした。
「あのね、実は、すごい有名な人で…
元…韓流スターで……」
まるでコントのようだと思った。
美沙おばちゃんは飲んでいたコーヒーを吹き出した。
「は、韓流スター??
え? 誰? 誰なの…?
ちょ、ちょっと待ってね、心の準備をするから…
女性って、前、言ってたよね?
誰かな、え~と」
興奮している美沙おばちゃんを見て、お父さん達は呆れたように笑っている。
「美沙おばちゃん!
準備はいい? 言うからね!
その元韓流スターは、ミ、ミンジュンなの…」