ミンジュンが私を溺愛すぎる件
「今、車の手配をしているから、その車が着き次第、詠美の家に行くぞ」
詠美はやっとこちらを見た。
「でも、ミンジュンさん…
会議や仕事は大丈夫なんですか?」
180cmを軽く超えているミンジュンが、詠美の泊まるゲストルームのドアにもたれかかる。
部屋の中からミンジュンのその姿を見ている詠美は、まるで映画のワンシーンを垣間見てるようなそんな気にさせられた。
それ程にミンジュンの容姿は完璧で、この豪華な部屋にマッチしていた。
「仕事?
今回、俺がする仕事は、日本のいい若手俳優を探すこと。
事業関係の仕事は、セクションごとに全部有能な部下に任せてある。
俺は、三年後公開予定の韓日合作映画の第一スポンサーで、ディレクターも兼任してるんだ。
監督は別に優秀な人間をつける予定だけどね。
今回の三か月の滞在は、主に、オーディションと東京巡りに費やす予定で、詠美には、東京巡りの俺のガイドにもなってもらう」
あ、そういえば、採用条件の欄に東京出身って書いてあったっけ…?
詠美がそんな事を考えていると、ミンジュンはダインニングに置いてあるアタッシュケースから一枚の紙を取り出し、それを詠美に渡した。