ミンジュンが私を溺愛すぎる件
美沙おばちゃんの納得できていない顔が目に浮かぶけど、もうそんなの関係ない。
急がなきゃ、美沙おばちゃんの居る店の前に、韓流スター並みのイケメンテヒョンがやって来てしまう。
それもベンツに乗って。
詠美は5分で準備を済ませ、店より離れた場所へ向かった。
この場所なら、テヒョンに絶対に気付いてもらえる。
あ~、もう本当にマジでヤバい…
ミンジュンと同じホテルに泊まるなんて美沙おばちゃんに知れたら、きっと殺されるよ…
詠美とテヒョンがようやくホテルに帰り着いた時は、もう夜の八時を回っていた。
このドライブで二人はとても仲良しになり、詠美にとっては唯一の友達ができた気分だった。
そして、車がホテルに着く前に詠美とテヒョンはこんな約束をした。
毎日一時間か二時間、テヒョンの仕事が終わった後に日本語の勉強をする事。
今日だって、帰りの車の中でずっと日本語で会話しただけで、テヒョンの日本語の発音はかなり上達した。
それを毎日続けたら、あっという間に日本語を習得できるはず。
それに、日本語の勉強の後に、テヒョンは詠美と韓国語で話をしてくれた。
詠美にとっても韓国の人と会話をする事は自分のスキルの底上げにもなるし、それよりも何よりも楽しくて仕方がなかった。
テヒョンの話によると、ミンジュンに付いてきているスタッフも同じホテルに泊まっているから、お互い時間を合わせる事は可能という事だ。
「でも、ミンジュンさんの泊まっているスィートルームにも何個かゲストルームがあるのに、誰も泊まらないの?」