ミンジュンが私を溺愛すぎる件
テヒョンも詠美の笑顔に釘付けになった。
吸い込まれそうな大きな目は、笑うと一本の線になる。
テヒョンは最初は日本に来る事を拒んでいたが、今となっては来てよかったと思っている。
単純だけど、それは、詠美に会えたから。
それだけで、日本での日々が明るいものに変わるから。
ミンジュンは詠美が出て行った後、苦しい時間を耐えていた。
まずは、ネットでこのホテルの近くのカフェを洗い出した。
主要なカフェは一つしかない。
ミンジュンは粉々になっている理性というものをかき集めて、どうにかそのカフェに乗り込まないよう自分自身を抑えている。
テヒョンはジノの弟で小さい頃からよく知っている。
一人っ子だったミンジュンにとって、ジノの兄弟は自分の兄弟のようだった。
それにしても、テヒョンはまだ若い。
兄貴や俺が怖いとしても、若気の至りは走り出したら誰も止められない。
ミンジュンはテヒョンもきっと詠美を好きになると勝手に思い込んでいた。
24歳の若造は、俺の持っていないものをたくさん持っている。
情熱的な愛情とか、人懐っこい笑顔とか、素直で正直な心とか…
ミンジュンはノートパソコンを閉じ、ソファに寝転んだ。
詠美、早く帰ってきてくれ…
もう、頭がおかしくなりそうだよ…