ミンジュンが私を溺愛すぎる件
詠美はテヒョンの態度からミンジュンとテヒョンは相当親しい間柄だと分かった。
でも、今は、それを追求する気にはなれないけど…
ミンジュンはテヒョンの話には全く耳を貸さず、ずっと詠美の事ばかり見ている。
本当ならテヒョンに詠美に近づくなと言ってやりたい。
でも、トップの立場として、そんな醜態を見せるわけにはいかなかった。
テヒョンからすれば俺は立派な大人の男で憧れの対象であって、そんな俺が、なりふり構わず俺の詠美に手を出すななんて言えるはずがない…
本音は胸ぐらを掴んでそう言いたいけれど…
「詠美は入れ。
テヒョンは…
お前の言い分は分かった。
っていうか、何しに俺の部屋まで来てるんだ?
俺の部屋に来る時は、ジノだってちゃんと許可を取って来るんだぞ。
あと、詠美って呼び捨てにするな。
ちゃんとさんをつけろ。
それと日本語で話せ、それは約束だろ? いいな?
分かったらさっさと帰れ」
テヒョンはまだ言いたい事はたくさんあったが、今日はこれで帰る事にした。
ミンジュンの機嫌をこれ以上損ねたら、詠美に危害が及ぶかもしれない。
それ程、ミンジュンという男は、無慈悲で冷酷な一面を合わせ持つ危険な性格の持ち主だった。
テヒョンが帰ると、ミンジュンは詠美のいるダイニングへ向かった。