ミンジュンが私を溺愛すぎる件
詠美の顔がちょっとだけこわばる。
「テヒョンさんとの事ですか…?」
「そう」
詠美は小さく深呼吸してミンジュンの方へ向き直した。
でも、あまりにミンジュンの顔が近くにあるため少しだけ腰を引いた。
ミンジュンはそんな詠美の仕草をジッと見ている。
テヒョンの日本語の上達ぶりとか、性格がいいとか、勉強熱心だとか、そう話す詠美の表情は可愛らしい程にクルクルよく変わる。
髪を上げているせいで、興奮して話している時は耳や首元が赤くなるのが分かった。
ミンジュンの耳にはテヒョンの話なんて一つも入ってこない。
こうやって、詠美が隣に居てくれる事に癒しを感じていたから。
「というわけですので、明日もよろしくお願いします」
詠美の話が終わったようだ。
ミンジュンは詠美を自分の方へ引き寄せた。
「はい、目をぱっちり開けて」
詠美は訳も分からずにミンジュンの言う通りにすると、ミンジュンは指で何やら図っている。
「はい、今度は笑って」
詠美は言われるままニコッと笑った。
「詠美の大きい目は、笑うと一瞬で線になる。これは反則だな」
ミンジュンはそう言いながら、詠美に指でこの大きさがこんなになるんだと丁寧に説明してくれる。