日だまりの雨
三日ぶりに会う雨音は、どんな顔をしているだろう……。





あんな別れ方をした後だから、きっと不安そうに瞳を揺らしているかもしれない……。




それとも、いつもみたいにわたしの顔を見るなり笑うように、今日も笑ってくれるのかな……。





扉一枚を隔てて向こうに居る雨音を、頭の中で思い浮かべてみる。





けれど、いくら待とうがその扉が開く気配は無かった。





拒絶だ。




わたしは、雨音に拒絶されてしまったんだ。





そう理解した時には、わたしの足は玄関に進められていた。





膝が小さく震えているのを、必死で抑えようとしているわたしに待ち構えていた陽光くんが一歩近付いた。





「雨音を一度騙したって負い目感じて来てるなら、止めた方が良いよ」




「えっ？」




いつもの人懐っこい笑顔はそこに無く、ただ淡々とした口調でわたしに告げてくる。





「同情なんかで傍に居ても雨音が傷付くだけ。……救われたりしないから」





陽光くんの言葉に、わたしは完全に口を閉ざし、視線を足元へ落とした。
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