契約書は婚姻届
首を傾げると、ふふっとおかしそうに笑った尚一郎がまた、ちゅっと口付けを落としてくる。

「そう、約束。
もう嘘はつきません、って。
日本では指切り?
するんだろう?」

差し出された小指に自分の小指を絡めると、なんだかおかしくてくすりと笑いが漏れる。

「えーっと、なんだっけ」

「指切りげんまん」

レンズの奥の碧い瞳と目が合うと、おかしそうにくすりと笑った。

「そうそう。
指切りげんまん、嘘ついたら……そうだな。
朋香を一生、檻に閉じこめて、僕だけしか見られないようにしてあげる」

にっこりと笑った尚一郎は瞳の奥がぜんぜん笑ってなく、……絶対に嘘はつかない。

そう、固く誓った朋香だった。
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