契約書は婚姻届
そのまま、朋香は安心してゆっくりと夢の世界に入っていった。



雪也と最後に会った後、すぐに携帯は解約され、新しいものに変わった。

たびたび変わる携帯番号は少し困るが、これは自業自得だから仕方ない。

あのあと、雪也はどうなったのかは気になるが、尚一郎に聞いていいのかわからなかった。


「とーもか」

休日、ご機嫌でケーキを食べさせていた尚一郎だが、朋香があまり食べないものだからフォークを置いて顔をのぞき込んでくる。

あれから、自分が雪也を殺したという思いから、朋香はふさぎがちになっていた。

「ちょっとドライブに出ようか。
どこか行きたいところはないかい?
高原の牧場でおいしいソフトクリームでも食べようか。
それともまた、温泉がいいかい?
日本人は温泉が大好きだよね。
僕も気に入ってるけど」
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