契約書は婚姻届
見せびらかすように持ち上げられた左手には、薬指に煌めくダイヤの指環が嵌まっている。
思わず、自分の左手薬指を押さえていた。
……なにかの間違い。
そんなことあるはずない。
尚一郎は達之助に朋香との結婚を責められても、絶対に別れるとは云わなかった。
それどころか、責められる朋香を庇ってくれた。
だから、いまさら達之助に従うとか、あるはずがない。
「絶対に信じません。
きっと、侑岐さんが勝手にそんなこと、云ってるだけです。
私は尚一郎さんを信じるって決めたから。
……決めたんだから」
俯くと、膝の上で強く握った両の拳が見えた。
左手薬指には二本の指環が嵌まっている。
ひとつは、結婚してすぐに、とりあえずのものだと尚一郎が渡してくれた結婚指環。
もうひとつは渡された婚約指環があまりに大袈裟なものだったから、普段使いに向くようにリメイクしてもらったもの。
両方とも仮で、正式にオーダーしようといってそのままになっているが、そんなことは関係ない。
思わず、自分の左手薬指を押さえていた。
……なにかの間違い。
そんなことあるはずない。
尚一郎は達之助に朋香との結婚を責められても、絶対に別れるとは云わなかった。
それどころか、責められる朋香を庇ってくれた。
だから、いまさら達之助に従うとか、あるはずがない。
「絶対に信じません。
きっと、侑岐さんが勝手にそんなこと、云ってるだけです。
私は尚一郎さんを信じるって決めたから。
……決めたんだから」
俯くと、膝の上で強く握った両の拳が見えた。
左手薬指には二本の指環が嵌まっている。
ひとつは、結婚してすぐに、とりあえずのものだと尚一郎が渡してくれた結婚指環。
もうひとつは渡された婚約指環があまりに大袈裟なものだったから、普段使いに向くようにリメイクしてもらったもの。
両方とも仮で、正式にオーダーしようといってそのままになっているが、そんなことは関係ない。