契約書は婚姻届
尚一郎はほっと表情を緩ませている。

なにか聞かれてまずいことでもあるのだろうか。
しかしそれは、自分が知らなきゃいけないことのような気がする。

「このアプリ、私がアメリカで経営している会社で運営してるの」

「えっ、これって侑岐さんの会社なんですか!? 
私も、料理とか参考にしてました!」

侑岐に見せられた携帯のアプリに一気に朋香のテンションが上がり、なんの話をしていたのかなんて吹っ飛んでいた。

なぜならそのアプリは最近、若い女性の間で人気のSNSアプリだったからだ。

料理やハンドメイド、DIYなどのレシピや完成画像を公開するアプリ。
手軽にレシピが検索できる上に、公開すればいいねがついて評価される。
 
もちろん、朋香も利用していた。

「まあこれは副業に近いけどねー。
そうだ、私のところにくる気なら、朋香、働いてみる?」
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