契約書は婚姻届
「はい?」

自分の部屋で、だらしなくソファーに寝ころび、ドラマを見ながらポテチを口に運びかけた瞬間、野々村に声をかけられて慌ててしまう。

「私に?
本邸から?」

全く持って意味がわからない。
朋香個人を呼び出しなど。

「はい。
すぐに本宅に参られよとのことです」
 
「すぐに? 
着替え、どうしよう?
なに着たらいいのかな」

慌てる朋香に、野々村の表情は変わらない。

「迎えの者が待っております。
お早くお支度を」

「え?
待ってるの!?
どうしよう。
尚一郎さんに連絡しなきゃ」
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