契約書は婚姻届
「向こうには何時に着きますか?」
「そんなに尚一郎に会えるのが嬉しいですか?
妬けてきますね」
おかしそうにくすくすと尚恭に笑われ、一気に顔が熱くなった。
「それは、その」
「申し訳ないです。
もっと早く、尚一郎の元に送り届けて差し上げたかったのですが、私の都合がつかずに長々と秘書として働いていただく羽目になって」
「いえ……」
すまなそうな尚恭に、朋香の方が申し訳ない気持ちになった。
家に帰さなかったのも、秘書として四六時中、傍に置いておいたのもすべて朋香のためだとすでに理解していた。
朋香がひとりでいれば、達之助がどんな強引な手を使って拐かしにきていたのかわからない。
「時差があるので現地時間で昼過ぎには着きます。
あと少しの辛抱ですよ。
ああ、尚一郎を驚かせたいので、くれぐれも秘密にしておいてくださいね」
「そんなに尚一郎に会えるのが嬉しいですか?
妬けてきますね」
おかしそうにくすくすと尚恭に笑われ、一気に顔が熱くなった。
「それは、その」
「申し訳ないです。
もっと早く、尚一郎の元に送り届けて差し上げたかったのですが、私の都合がつかずに長々と秘書として働いていただく羽目になって」
「いえ……」
すまなそうな尚恭に、朋香の方が申し訳ない気持ちになった。
家に帰さなかったのも、秘書として四六時中、傍に置いておいたのもすべて朋香のためだとすでに理解していた。
朋香がひとりでいれば、達之助がどんな強引な手を使って拐かしにきていたのかわからない。
「時差があるので現地時間で昼過ぎには着きます。
あと少しの辛抱ですよ。
ああ、尚一郎を驚かせたいので、くれぐれも秘密にしておいてくださいね」