契約書は婚姻届
尚一郎を部屋に押し込むと強引に、カーテから散歩に連れ出された。

「朋香はまだ、ドイツ語が十分じゃないんですよ!
僕がいないと困るでしょう!」

「女同士の話があるのよ。
ダイジョウブネ、モンダイナイ」

「あなたと一緒だと、さらに問題があるんですよ!」

盛んに尚一郎は意見しているが、カーテは全く聞いてない。

「携帯持ってますから。
翻訳アプリがあるからたぶん大丈夫ですよ」

「僕も行きますよ!」

ドアの前までついてきた尚一郎だったが、一緒に出ようとしてドンと胸を強く押され、よろよろと部屋の中へと戻ってしまう。

「Tschuss(バイバイ),尚一郎」

いたずらっぽくカーテが手を振ると同時にバタンとドアが閉まった。

カーテは鍵をかけると近くにいた従業員に命じてソファーを運ばせ、その前に置いてしまう。
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