この愛、スイーツ以上
そこへ透さんも来て、姉の隣に座る。


「宗田という名字のヤツなら同じ高校にいたな。その宗田と関係ある人?」

「ああ、宗田くんのこと? 私一年か二年の時、同じクラスになったことあるよ」


二人が知っている『宗田くん』と藍華さんにはなにか繋がりがあるのだろうか。家族とか親戚とか。

関係を訊いてみる。


「私は家族構成を知るほど話したことないけど、透は知ってる?」

「たしか、一人っ子だったと思う。宗田のことなら東郷が詳しいはずだよ。東郷に聞いてみたら?」

「副社長が? 何で?」


思いがけなく出てきた人の名前に驚いま。副社長、藍華さん、『宗田くん』……繋がるような、繋がらないような。

姉も「何で?』と同じように訊いたので、透さんが答える。


「東郷と宗田は小学校からの友達なんだよ。学校で二人が一緒にいるのはあまり見なかったけどね」


学校ではあまり見なくても、外で見ることがあったという。学校帰りの図書館にいたり、休日に二人で買い物をしているのを見たことがあったらしい。
< 110 / 207 >

この作品をシェア

pagetop