この愛、スイーツ以上
「東郷が迎えに来るんだよね?」
「そうよ、東郷くん! どんな格好で来るのかしらね? 楽しみ!」
姉は副社長が来るのを誰よりもワクワクと楽しみにしていた。私は楽しみよりも不安が大きくて、朝からずっと緊張していて表情が強張っている。
昨日の帰りに「何があっても俺がいるから」と言われたが、どんなことが起こるのかと余計不安になった。
時間ぴったりに井村さんの車が美容院の駐車場に止まった。
美容院には私の他に二人の女性の客がいたが、井村さんと共に入ってきた副社長にここにいる全員が釘付けになった。
その中で一番最初に言葉を発したのは透さんだった。
「さすがだな。キラキラしていて、王子様じゃん!」
「はあ? 王子? 藤川、そういう言い方はやめてくれないか」
「そう、王子様! なんてぴったりなの! 東郷王子、うちの子はお姫様になれているかしら?」
「え、ああ……由梨はどこ?」
透さんと姉が副社長の登場に感動しているとき、私はこっそりとスタッフルームに移動して隠れていた。
かっこよすぎる副社長に頑張って着飾った自分は似合わないような気がしたからだ。
「そうよ、東郷くん! どんな格好で来るのかしらね? 楽しみ!」
姉は副社長が来るのを誰よりもワクワクと楽しみにしていた。私は楽しみよりも不安が大きくて、朝からずっと緊張していて表情が強張っている。
昨日の帰りに「何があっても俺がいるから」と言われたが、どんなことが起こるのかと余計不安になった。
時間ぴったりに井村さんの車が美容院の駐車場に止まった。
美容院には私の他に二人の女性の客がいたが、井村さんと共に入ってきた副社長にここにいる全員が釘付けになった。
その中で一番最初に言葉を発したのは透さんだった。
「さすがだな。キラキラしていて、王子様じゃん!」
「はあ? 王子? 藤川、そういう言い方はやめてくれないか」
「そう、王子様! なんてぴったりなの! 東郷王子、うちの子はお姫様になれているかしら?」
「え、ああ……由梨はどこ?」
透さんと姉が副社長の登場に感動しているとき、私はこっそりとスタッフルームに移動して隠れていた。
かっこよすぎる副社長に頑張って着飾った自分は似合わないような気がしたからだ。