この愛、スイーツ以上
姉とは年齢が六歳離れている。私が小学五年生の時、姉は高校二年生だった。年の離れている姉は頼りになる存在で相談事は母よりも姉に話すことが多かった。

私はある日、同じクラスの男子にくせ毛をからかわれた。肩より少し下の長さだった髪は量が多いこともあって、まとまりが悪くて横に広がっていた。

最初からかわれた時は反抗したけど、何度も同じことを言ってきて、ひどいあだ名までつけられた。あだ名で何度も呼ばれることに傷付いて、姉に泣きながら話を聞いてもらった。

学校に行くのが嫌になっていた。

『私がかわいくしてあげる。そんなあだ名で呼ばれないくらいにしてあげるから大丈夫！』

姉は力強い言葉で励ますだけでなく、広がる髪の毛をどうしたらいいのかネットで検索してくれて、毎朝かわいくまとめてくれた。

ヘアゴムやリボンもかわいいのがあると買ってきてくれた。かわいい髪型になった私は自信を持って学校に行き、あだ名をつけた男子を唖然とさせた。それからはからかわれることがなくなった。
< 178 / 207 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop