俺の花嫁~セレブ社長と愛され結婚!?~
「大河、あのね、私、大河のことが嫌だとか、そういうことじゃなくて――」

慌てて弁解する私をよそに、大河は体を起き上がらせソファに座り直す。

「大河!」

袖をぎゅっと掴んで引きとめると、その手の上に手が重ねられ、大河がなだめるみたいな顔で言った。

「じゃあ、この先は、お前が無事就職できたあとのご褒美な?」

この……先?
ベッドってこと?

平常心を崩壊させる一言に、わああっと叫び出したくなってしまった。
なんて宣言してくれたんだ。私はそのときまでどんな顔で待てばいい?

心の準備期間まで設けられてしまって、次はたぶん言いわけが効かない。

パニックに陥っている私をよそに、大河は立ち上がりリビングの出口へと向かう。

「ど、どこ行くの!?」

「昼飯の買い出し。そろそろ腹減る頃だろ」

それだけ告げると、大河はリビングを出て行ってしまった。
しばらくして玄関の扉の閉じる音が聞こえてきた。本当にお昼ご飯を買いに行ってしまったみたいだ。

はぁぁ。

私は一気に気が緩み、ソファの上に横たわったまま動けなくなってしまった。
鼓動がばくばくいって止まらない。

大河に口説かれる日がくるなんて、夢にも思わなかった。
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