俺の花嫁~セレブ社長と愛され結婚!?~
絶妙にわかりやすく辛辣な例えに、唖然としてしまった。
こちらの様子など気にせずに彼は躊躇うこともなく続ける。

「今後のあなたの働きぶりを考慮した上で、業務に適さないと判断した場合、社長に提言するつもりです。もちろん、それを踏まえて引き続き第二秘書として雇うか、再人事、あるいは退職願うかは、社長の判断に任せますが」

それだけ宣言すると、私へくるりと背中を向けて、彼は再び歩きだす。

いきなりの洗礼に呆然としながらも、必死に自分を奮い立たせた。
予想通り私の入社はコネ在りきのもので、周囲のひとたちからすればとても歓迎できるものではない。

それがわかっていたから、大河は私に必死で勉強するよう進めたんだ。
この荒波の中を耐え抜けるように。

めげないで、頑張らなきゃ。

落ち込むのはまだ早い。真価を問われるのはこれからだ。
最初からできるわけがない――大河だってそう言っていた。何度も食らいついて、打ちのめされて、最終的にできるようになればいいんだ。

――けれど。

ここまで真っ直ぐに敵意を剥き出しにされると、へこむよね……。

幸先のよくないスタートに、出だしから胃がきりきりと痛んでくるのだった。
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