俺の花嫁~セレブ社長と愛され結婚!?~
案内された社長室は、高級そうなペルシャ絨毯に革張りのソファ、棚には表彰状やトロフィーが飾られていて、いかにもといった内装だった。

一番奥に執務卓があり、座り心地のよさそうな大きな椅子が置いてある。

大河の姿はまだない。週始めの定例役員会議に出席しているらしい。

「会議には社長とともに秘書一名が同行します。会議中、出席者の言動に目を光らせるのが私たちの役割です。社長にとって不利益な発言がないか監視します。もちろん、私たちに発言権はありませんから、その場で社長に耳打ちするか、緊急でなければ会議のあとで報告します」

篠原さんは部屋の手前側にあるテーブルへと案内して、使い方を説明する。秘書専用のデスクらしい。

「それから議事取りも大切な仕事です。会議自体の議事録は専任のスタッフが取りますが、私たちが記さなければならないのは、社長目線で書かれた、公にはできない裏議事録です」

説明がひと区切りついたところで、私は恐る恐る口を開く。

「では、今、社長はひとりで会議に出ているんですね。大丈夫なんでしょうか」

「臨時で前第二秘書についてもらっているので、問題ありません」

彼の言葉にドキリとする。前第二秘書って、大河の元カノの、恭子さんのことだよね……?
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