狂った彼に花束を
「花音、俺の事、響夜って、呼んでみてよ。」

急に何を言い出すかと思ったら…。
私は彼から背を向けた。

「あれ、言えないの?」
男の声が少しだけ嬉しそうだった。

「言いたくない…」
誘拐犯の名前なんか口にしたくない…。

「そっか、じゃ仕方ないよね。」
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