おばさんガール
病室に戻ると、花がいけてあった。

あれ…誰か来たの?

鮮やかなピンク色のアネモネの花が、窓辺できらきら光っている。


また…柴田さんが来たのかな。


それにしても、私お母さんになっていたんだ。


まだ核心は持てないけど、多分なつめさんは娘だと思う。


離れて暮らしているのかな。

私が悪かったのかな…。

そう思うと、悲しいけど


もし私の娘なら、会いたい。

…って、私と歳変わらないんだよね。

お母さんできるのか?15歳の私…。


自分の年齢を調べたら、私は38歳だった。

それにしては少し、老けて見えるかも。


時間は戻らない。
その事は三津代を大きく落ち込ませたけれど、

そんなこと気にしていられないくらい 三津代には問題が色々あるように思えた。

ねじれを直さなくちゃ。



暗い気持ちはいつしか、薄まっていた。
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