悪役令嬢の華麗なる王宮物語~ヤられる前にヤるのが仁義です~
「八歳のときに、暗殺されかけてね。大丈夫。今はもう、痛くないよ」

「あ、暗殺ですって!?」


彼は二十四歳なので、八歳ということは十六年前になる。

その頃の私はまだ乳飲み子で、そんな大事件が王都で起きたことを今まで知らずにいた。

ショックを受けた私が「誰が、どうして……」と独り言のように呟けば、彼はこめかみのあたりを人差し指で掻き、迷っているような顔をした。


「知りたいのなら話してもいいけど、君を怖がらせたくないからな……」

「どうかお話しください。聞かずにいては、気になって眠れなくなりそうです!」


思わず伸ばした手が彼の裸の肩に触れ、ハッとして顔を熱くし、手を引っ込める。

私ったら、なんてはしたないことを……。

クスリと笑った彼は、体ごと私に向き直った。


「顔を見て話したい。後ろ向きじゃなくてもいいかな?」


直に肌に触れてしまった後では、それくらいのことで恥ずかしがるのは、おかしな気がしてきた。

意識しなければ問題ないと自分に言い聞かせ、「はい」と頷いて、彼の話を聞こうと背筋を伸ばす。

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