悪役令嬢の華麗なる王宮物語~ヤられる前にヤるのが仁義です~
ランプは必要なさそうなので火を消してドアノブに掛けて置き、私たちは光を浴びている階段の方へと歩いた。
階段の手すりに触れたら、薄っすらと積もっていた埃が舞う。
並んで階段を上りながら、なぜ東の尖塔の地下と王妃の離宮を、秘密の通路で繋げる必要があったのだろうとふたりで話した。
「どう考えても、必要ありませんわ」と私が首を傾げれば、彼も同意する。
「隠しておきたい建物ではない。母上の所有なのだから、堂々と地上から来ればいいのに。穴を通れば、ここへたどり着くまでの労力と時間が無駄になるだけだ」
話し合っても疑問は膨らむばかりで、解決の糸口さえ見つからない。
階段を上った先は玄関ホールで、なんとなく埃くさい中に、吹き抜けの天窓から光だけが静かに美しく降り注いでいた。
「中はこんなふうになっていたのか」とレオン様がしみじみと呟いている。
「お入りになられるのは初めてですか?」と問えば、彼は小さく頷いた。
「乳飲み子の頃は母に抱かれて来たことがあるのだろうけど、まったく覚えていない。初めてのようなものだ」
天窓を見上げた彼の横顔が、なぜか寂しげに見える。
母に愛されていた時もあったのに、今は目も合わせてくれず口論ばかりだと、心の中で嘆いているのだろうか……。
階段の手すりに触れたら、薄っすらと積もっていた埃が舞う。
並んで階段を上りながら、なぜ東の尖塔の地下と王妃の離宮を、秘密の通路で繋げる必要があったのだろうとふたりで話した。
「どう考えても、必要ありませんわ」と私が首を傾げれば、彼も同意する。
「隠しておきたい建物ではない。母上の所有なのだから、堂々と地上から来ればいいのに。穴を通れば、ここへたどり着くまでの労力と時間が無駄になるだけだ」
話し合っても疑問は膨らむばかりで、解決の糸口さえ見つからない。
階段を上った先は玄関ホールで、なんとなく埃くさい中に、吹き抜けの天窓から光だけが静かに美しく降り注いでいた。
「中はこんなふうになっていたのか」とレオン様がしみじみと呟いている。
「お入りになられるのは初めてですか?」と問えば、彼は小さく頷いた。
「乳飲み子の頃は母に抱かれて来たことがあるのだろうけど、まったく覚えていない。初めてのようなものだ」
天窓を見上げた彼の横顔が、なぜか寂しげに見える。
母に愛されていた時もあったのに、今は目も合わせてくれず口論ばかりだと、心の中で嘆いているのだろうか……。