悪役令嬢の華麗なる王宮物語~ヤられる前にヤるのが仁義です~
それから私に向き直り、「見ててごらん」と右手を持ち上げる。
手首をクルリと回転させつつ、空中からなにかを掴んで取り出すような仕草をした次の瞬間、「痛っ」と呻いた彼の右手から、鍵がひとつ床に落ちた。
「レオン様!」と右手の怪我を心配する私に彼は、「大丈夫。かっこつけようとしたら失敗しただけ」と苦笑いしている。
彼が落とした鍵は、鷲が刻まれたあの鍵ではなく、ごく普通の室内ドア用の鍵だった。
それを拾って私に渡した彼は、「その鍵で開けてごらん」と微笑む。
言われた通りに鍵穴に差し込んで回せば、カチリと解錠された音がした。
「すごいですわ! どうしてここの鍵を? もしかして奇術ではなく、本当に魔法ですの!?」
奇跡を見せられた気がして、私の胸は高鳴る。
興奮してそのように問いかければ、彼の頬がほんのりと色づいた。
すると突然、左腕で抱き寄せられ、額に彼の唇が押しあてられた。
「君を驚かせようと企んで、一階の居間で見つけた鍵を隠していただけなんだけど……」
ばつの悪そうに白状した彼は、私を抱きしめる腕に力を込める。
近すぎる距離に心臓を波打たせれば、溜め込んでいたものを吐き出すような男心を、耳元で聞かされた。
手首をクルリと回転させつつ、空中からなにかを掴んで取り出すような仕草をした次の瞬間、「痛っ」と呻いた彼の右手から、鍵がひとつ床に落ちた。
「レオン様!」と右手の怪我を心配する私に彼は、「大丈夫。かっこつけようとしたら失敗しただけ」と苦笑いしている。
彼が落とした鍵は、鷲が刻まれたあの鍵ではなく、ごく普通の室内ドア用の鍵だった。
それを拾って私に渡した彼は、「その鍵で開けてごらん」と微笑む。
言われた通りに鍵穴に差し込んで回せば、カチリと解錠された音がした。
「すごいですわ! どうしてここの鍵を? もしかして奇術ではなく、本当に魔法ですの!?」
奇跡を見せられた気がして、私の胸は高鳴る。
興奮してそのように問いかければ、彼の頬がほんのりと色づいた。
すると突然、左腕で抱き寄せられ、額に彼の唇が押しあてられた。
「君を驚かせようと企んで、一階の居間で見つけた鍵を隠していただけなんだけど……」
ばつの悪そうに白状した彼は、私を抱きしめる腕に力を込める。
近すぎる距離に心臓を波打たせれば、溜め込んでいたものを吐き出すような男心を、耳元で聞かされた。