悪役令嬢の華麗なる王宮物語~ヤられる前にヤるのが仁義です~
レオン様の決意を、どうしたら変えられるのか……。

ここで止めなければ、国を揺るがす一大事となり、最早私たちの結婚を心配するどころではなくなる。

レオン様に罪はなくとも危険な存在として追放されるか、どこかに幽閉されてしまうかもしれない。

彼の腕を強く掴み、険しいその横顔を見つめながら、私は必死に考えを巡らせていた。

焦る心に引っかかっているのは、『正しき道』という彼の言葉で、そこからひとつの解決方法を見出した。


レオン様は引き止める私の手を振りほどき、背を向けてドアへと歩み出す。

このまま出ていかれては困るので、私は声を大にして考えを口にした。


「お待ちください! わたくしが国王陛下のお子を産みますから!」


足を止めて振り向いてくれたが、レオン様の瞳の厳しさは変わらず、意味がわからないと言いたげに眉を寄せている。


私の思いついた解決方法とはこうだ。

彼の言う正しき道とは、王族の血をこの先も繋いでいくことだろう。

それならば、レオン様の妃となった私が、彼ではなく国王の子を身籠もれば、血脈は受け継がれる。

秘密を公にせずレオン様はいずれ王座につき、その天寿をまっとうした後には、正しい血筋の子供が王位を継承すればいい。

彼の望む通り、未来には正しき道が続くのだ。
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