イジワル外科医の熱愛ロマンス
木山先生の考えたことは、私はまったく予想外で、その言葉に思わず素っ頓狂な声をあげた。
先に噎せ返っていた祐は、ゴホゴホと咳き込んでいて、反論しようにも涙目を向けるだけ。


「はあ……それじゃあ、ずいぶんと焦っただろうねえ……僕が本郷さんと付き合うことになったって言った時」

「っ……」


なんだかしみじみとした口調で言った木山先生に、祐はまだ反論を繰り出すことができず、ヒュッと音を立てて息をのむ。


「じゃあそこは、本郷さんの焦らし勝ちってことだ」


ニッコリと笑顔を向けられて、今度は私が大きく目を剥いた。


「じ、焦らし、って。そんな、私は……!」

「いやいや、宝生先生の立場で考えれば、身悶えするほどの焦らしだったと思うよ?」


声をあげて反論した私に、木山先生は速攻でツッコんでくる。
美奈ちゃんがそれに勢いよく同意して、『ね~っ?』なんて仲良く二人で顔を見合わせる。


「そ、そんな、本当に、私……」


あまりの言われように目を白黒させて、ワタワタする私の隣で、祐の噎せは治まったようだ。
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