虹色キャンバス
垂れ下がった長いストレートの髪を耳にかけると、彼女は階段へと向かった。


その後ろ姿を、僕と村上はじっと見つめた。


「もしかして・・・」

村上がポツリとつぶやいた。

「・・・かな?」

僕もポツリと答えた。


あまりにも美しかった。


彼女の残り香が、優しく僕たちを包み込んだ。

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