寵愛命令~強引社長はウブな秘書を所望する~
ミヤコへは私のほかに、今まで担当してきたコンサルタントマネジャーの牧田さんも同行している。
年齢は三十代後半。坊主に近い短髪にはチラホラと若白髪が見え、小鹿のように優しい目は人のよさそうな印象を受ける。
案内された応接室にはプロジェクターが用意され、私たちの到着を待っている様子がわかった。
持って来たノートパソコンをセットしていると応接室のドアが開き、社長とおぼしき人物と細身で長身の男性がそのうしろから入ってきた。
「風見社長、本日はご足労いただきましてありがとうございます」
「いえ、こちらこそ。父の代から大変お世話になっております」
五十代後半の恰幅のある大柄な男性と名刺の交換と握手を交わし、早速テーブルに着く。
風見さんが受け取った名刺を私がもらい受け、中央にあるテーブルと離れて置かれた椅子に私は腰を下ろした。
名刺を見ると、“株式会社ミヤコ 代表取締役社長 足立洋一”とあった。
「いやぁ、私もね、若い頃は風見社長のようにアメリカで勉強していたものだから」
「はい、伺っております。アメリカのスーパーマーケットで修行なさっていたと」