寵愛命令~強引社長はウブな秘書を所望する~
「随分と熱心だな」
軽く微笑む顔に鼓動が揺れる。
「……はい。専門的なことを勉強するのは大学生以来です」
「なにかわからないことがあれば遠慮なく聞いて構わないぞ」
「あ、それじゃ……」
手元のノートをパラパラとめくる。
「さきほど足立社長に“駅中や駅ビルへの出店は控えたほうがいい”と説明していましたけど、それはどうしてですか? 人が集まるところだし、繁盛しそうなのに」
風見さんはノートを覗き込むようにして私の隣に移動した。
「チェーンストアづくりという視点から考えると、そういった場所に出店した途端、多店化を推し進める能力が一気にダウンするんだ」
「……どういうことですか?」
さっぱりわからない。