寵愛命令~強引社長はウブな秘書を所望する~
「――すみません」
風見さんにすっかり体を預けてしまっていたのだ。
「風見さんにもたれて眠るなんて、本当にすみません……」
「なんで謝るんだ。別に構わないだろ」
風見さんが不満そうにしながら、私の髪にリップ音を立ててキスをした。
「……はい」
だらしない寝姿を見られてしまったかと思うと恥ずかしくなる。
口を開けていなかったかと心配で俯いた。
「よし、ちょっと行ってみるか」
風見さんはひとり言のように言い、備え付けの小さなボタンを押す。
「寺内さん、社へは寄らずに帰ります」
運転席の寺内さんに車内通話システムで伝えた。