寵愛命令~強引社長はウブな秘書を所望する~
ドアを閉めるなり、理玖さんが私の唇を奪う。
「シャワーを浴びさせてください」
そう言ってはみたものの、「それは無理だ」と理玖さんは私のワンピースを脱がせ始めた。
その場で下着姿になった私を抱きかかえ、大きなベッドにふたりで沈み込む。
私の反応をひとつひとつ確かめるように、理玖さんの唇が全身をくまなく這っていく。
想いが通じ合った上で体を重ねることに、こんなにも心が揺さぶられるとは思わなかった。
体も心も繋がることが、こんなにも幸せだとは知らなかった。
「この唇も、この体も……」
理玖さんの指先がツツツと滑っていく。
「全部俺のものだ」
耳元で甘い声で囁かれ心が震える。
「……理玖さん」
名前を呼ぶだけで愛しくて、その愛しさに胸が張り裂けそうになる。
「茜」
理玖さんの甘い声が私の名前を呼ぶだけで、理玖さん以外のほかにはなにもいらなくなる。
大好きでたまらない。
その気持ちを体で伝えた。