寵愛命令~強引社長はウブな秘書を所望する~
「ずるいです」
「泳がなかった茜が悪いな」
理玖さんは再び体を水の中に沈め、私の元に泳いで戻った。
「それじゃ本題」
理玖さんが私の両肩に手をのせる。
もしかして、また『茜からキスしろ』って言うんじゃ……。
思わず身構える。
理玖さんの瞳から笑みが消え、突如として真剣な空気が私たちに舞い降りた。
「茜」
「……はい」
緊張でごくりと息を飲む。
「茜は一生、俺のそばから離れるな」
「……はい?」
予想と違うことを言われたものだから、頭が混乱してしまった。